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└◇741:
北見工業大学 2009 最終問 [tDB] 06/30 19:15


741● 北見工業大学 2009 最終問[ tDB ] 2009 06/30 19:15
なんだか静かですねぇ。

ということで駄文を.....

北見工業大学の入試問題では,[囲み]を用いた形式が続いています。
今年は,
  小問を \oval 囲み
にしているようです。
(もっとも,原文を見ているのではありませんから,断言は出来ません。)

それらの間には,小問ではない,解説文とでもいうべきものが挟まりますので,
enumerate ではどうも,という気がします。
ということで,
  psrectbox環境の oval囲みの中に定理型環境を入れる
という方法を試みました。

% --- 0007200910.tex ----------------------------------------------
% 年度 2009
% 出題 0007 北見工業大学
% 検索キーワード 数と式1 整数 命題と論証
% 科目 数T 数A

\documentclass[fleqn]{jarticle}
\usepackage{graphicx}
\usepackage[remake]{emathPs}
\usepackage{emathPsb}
\usepackage{emathThm}
\usepackage[continue]{emathAe}

\theoremheaderfont{\normalfont}
\theorembodyfont{\normalfont}
\newtheorem{mondai}{}
\def\themondai{(\the\value{mondai})}
\def\Mondai{%
  \begin{psrectbox}[oval=8pt,tsep=-5pt,bsep=-2pt,framethickness=.4pt]
  \begin{mondai}
}
\def\endMondai{%
  \end{mondai}
  \end{psrectbox}
}

\begin{document}
以下の文を読み,その中にある問いに答えよ。
$\bunsuu1{a_1}+\cdots+\bunsuu1{a_k}=1$をみたす1つ以上の自然数
\retu{a_1,\cdots,a_k}があって,$n=a_1+\dots+a_k$となるとき,
$n$を\textbf{調和のとれた自然数}と呼ぶことにする。
ここで,\retu{a_1,\cdots,a_k}の中には,同じ自然数が含まれていても良い。

たとえば,4は調和のとれた自然数である。
なぜなら,$1=\bunsuu12+\bunsuu12$なので,$a_1=2$, $a_2=2$とすることにより,
$4=2+2=a_1+a_2$となるからである。
また,1は調和のとれた自然数である。なぜなら,$a_1=1$とすると
$1=\bunsuu1{a_1}$となるからである。

一方,2はどうだろうか。2をいくつかの自然数\retu{a_1,\cdots,a_k}の和として
表そうとすると,そのやり方は,$a_1=2$として$2=a_1$とするか,$a_1=1$, $a_2=1$
として$2=1+1=a_1+a_2$とするかの2通りしかない。
しかし。最初の場合は$\bunsuu1{a_1}=\bunsuu12$は1にはならない。
また。もう一方の場合も,$\bunsuu1{a_1}+\bunsuu1{a_2}=\bunsuu11+\bunsuu11=2$
となって。やはり1にはならない。従って,$\bunsuu1{a_1}+\dots+\bunsuu1{a_k}=1$
をみたす自然数\retu{a_1,\cdots,a_k}で,$2=a_1+\dots+a_k$となるようなものは
存在しないので,2は調和のとれた自然数ではないことがわかる。

\begin{Mondai}
  3は調和のとれた自然数でないことを示せ。
\end{Mondai}

\begin{Mondai}
  9は調和のとれた自然数であることを示せ
\end{Mondai}

さて,調和のとれた自然数がひとつあるときに,それを使って,
別の調和のとれた自然数を作り出すことができる。
次の命題は,そのやり方のひとつを述べている。

\begin{description}
\item[命題:]$n$が調和のとれた自然数ならば,$2n+2$は調和のとれた自然数である。
\end{description}

\begin{description}
\item[証明:]$n$を調和のとれた自然数とすると,
  $\bunsuu1{a_1}+\dots+\bunsuu1{a_k}=1$をみたす自然数\retu{a1,\cdots,a_k}
  があり,$n=a_1+\dots+a_k$となっている。
  \[ \bunsuu12=\bunsuu1{2a_1}+\dots+\bunsuu1{2a_k} \]
  なので,
  \[ 1=\bunsuu12+\bunsuu12=\bunsuu12+\bunsuu1{2a_1}+\dots+\bunsuu1{2a_k} \]
  となり,
  \[ 2+2a_1+\dots+2a_k=2+2(a_1+\dots+a_k)=2+2n \]
  も調和のとれた自然数となる。[\textbf{証明終り}]
\end{description}

\begin{Mondai}
  $n$が調和のとれた自然数ならば,$3n+6$は
  調和のとれた自然数であることを証明せよ。
\end{Mondai}
\end{document}
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