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&size(24){''ベクトルの矢印''};
ベクトル矢印の形状を変更する方法についての説明です。
#contents
#br
*例 [#kd0bc87c]
**デフォルト [#dc279993]
LaTeX 標準の矢印記号を確認しておきます。
#ref(cm1.png)
**esvect [#pd1ca0eb]
矢印を表すフォントのひとつに esvect なるものがあります。
ただし,esvect.sty を読み込んだだけでは,
emath の \bekutoru とは結びつきません。
そこで EMesvect.sty を用意して,esvect フォントを emath でも使用可能としました。
#ref(esvect1.png,center)
CENTER:&ref(esvect1.tex,,上のソースファイル);
esvect.sty には,ロードオプション [.] があり,
それによって矢印の形状はいろいろと変わります。
EMesvect.sty にも同じロードオプションが有効となるようにしてあります。
ロードオプションは a〜h のうちの1文字で,
形状は下のように変化します。
(画面の png では不明瞭でしょうか。PDF ファイルも用意しました。)
なお,デフォルトは d となっています。
#ref(esvect2.png,wrap,center)
CENTER:&ref(esvect2.pdf,,上の PDF ファイル);
**pict2e [#bekutoruIIe]
***\bekutoruIIe [#hd1213f9]
pict2e.sty で拡張された picture環境の \vector を使用したものが \bekutoruIIe です。
esvect.sty と比較してみます。
#ref(bekutoruIIe01.png)
***\bekutoru --> \bekutoruIIe への切り替え [#o9477377]
emath として,こちらに全面的に切り替えるには,適切な dvi-driver を指定して
\usepackage[...]{EMpict2e}
とした上で,
\let\bekutoru\bekutoruIIe
とします。
#ref(bekutoruIIe02.png)
#ref(bekutoruIIe02p.tex,center,上のソースリスト)
-pict2e.sty のバージョンについて~
pict2e.sty のバージョンは~
2011/04/05 v0.2y~
を想定しています。これより古いものではエラーが出るでしょう。
-Windows における dviout は,pict2e.sty に対応していません。~
上のリストをタイプセットした dvi ファイルを dviout で閲覧・印刷することは出来ません。
***pszahyou環境との併用 [#sd2abb53]
pszahyou環境を併用するには,
\usepackage[...]{EMpict2e}
とした時点で,graphicx, color はロードされますから,そのあとで
\usepackage{emathPs}
とすれば,pszahyou環境を使用することが出来ます。
#ref(bekutoruIIe03.png)
#ref(bekutoruIIe03p.tex,center,上のソースリスト)
*注意事項 [#ud96700e]
*関連事項 [#n5b8e081]
+esvect パッケージは,[[CTAN>http://www.ring.gr.jp/pub/text/CTAN/macros/latex/contrib/esvect/]] にあります。
+[[数学B]]
+esvect パッケージのインストール~
esvect パッケージは,[[CTAN>http://www.ring.gr.jp/pub/text/CTAN/macros/latex/contrib/esvect/]] にあります。
++上記からダウンロードすると,下のようなファイル群が得られます。
#ref(esvect-tree01.png)
これらを "README" の記述に従って処理すればよいのですが,少しく敷衍しましょう。
++esvect.sty の取得~
コマンドプロンプト(Mac ですとターミナル)で,~
esvect.ins, esvect.dtx~
が存在するディレクトリをカレントとして,キーボードから~
latex esvect.ins~
と打ち込み,エンターキーを押します。
---Windows における コマンドプロンプト に不慣れの方は「[[コマンドプロンプト]]」をご参照ください。
++esvect.sty の配置~
上の操作で,新しいファイルが出来ますが,これらのうち~
esvect.sty~
esvect.fd~
の2個を TEXMF 以下の適切なディレクトリに移動します。~
よくわからなければ,emath.sty と同じディレクトリに移動します。
++フォント関連ファイルの配置~
その他のフォント関連ファイルを下のように配置します。
#ref(esvect-tree02.png)
---ここで,myTEXMF は,このサイト独自の用語で,詳しくは [[emath.styの置き場所]]ページをご参照願います。
++ls-R を使用している場合は,mktexlsr を実行します。
++map ファイルの登録~
updmap.cfg をエディタで編集します。~
updmap.cfg の在処は,コマンドプロンプトで~
kpsewhich updmap.cfg~
を実行するとわかります。~
updmap.cfg をエディタで開き,その末尾に次の2行を追加して,上書き保存します。~
Map esvect.map
#
引き続き,コマンドプロンプトで,~
updmap~
を実行します。~
動作確認用のファイル&ref(esvect1.tex); をタイプセットしてみましょう。
//+[[\changeArrowHeadSize>changeArrowHeadSize]]
RIGHT:&counter;